小説や恋愛でハラハラするアリバイ工作について

日常生活の中で、アリバイ工作について考えることはほとんどないです。ですが、ミステリー小説なら、アリバイ工作は定番ネタです。ミステリー小説では犯人がさまざまなアリバイ工作を仕掛け、アリバイを完璧にしていきます。しかしそれでは事件がいつまでも解決しませんので、犯人の仕掛けた巧妙なアリバイ工作を、探偵役の人物が少ない手がかりから崩していきます。ミステリー小説の読者として考えることは、探偵役の人物とともに仕掛けられたアリバイ工作が何なのかを探っていくことです。ミステリー小説は全体的に作者から読者への挑戦状という形になっていることが多く、特にそれを大々的に掲げていないミステリー小説でも、結果的に終盤でどうなるのかを推理しながら読者は読み進めていきます。

真犯人を当てたり、事件のトリックを当てたりするのがミステリー小説の主な楽しみですが、そのサブ的な要素でアリバイ工作についても真相を解き明かしていくおもしろさがあります。ただ、昔のミステリー小説なら古典的なのでわかりやすいですが今のミステリー小説はそのレベルがだいぶ高いので、普通に読んでいたのではわからないことがほとんどです。

ミステリー小説以外では、大人向けの恋愛小説でもアリバイ工作が使われたりします。これは男性や女性が浮気を隠すために用いるもので、ミステリー小説ほど手の込んだアリバイ小説ではありません。本当は浮気をしているのに同性の友人と一緒にいることになっている、というような軽い嘘でアリバイ工作します。恋愛小説は物語にドラマ性を持たせるため最初から最後までただ愛し合うということはなく、浮気も含めながら紆余曲折あってゴールインという形が多いです。その過程の中でアリバイ工作をする人物が出てくることもあり、読者はいろいろな感情を抱きながら読みます。

ミステリー小説のアリバイ工作は現実的に無縁ですが、恋愛小説のアリバイ工作は心当たりのある人がいてもおかしくないです。今はスマホを使ったSNSでやり取りすることが多くなっているため、アリバイ工作はしにくくなっているのかもしれません。送ったメッセージが既読かどうかわかるのはもちろん、GPS機能までついています。しかし、逆に高機能なスマホだからこそアリバイ工作に使える裏ワザがあったりしますので、そう単純ではないのかもしれないです。ただ、浮気でアリバイ工作をすればハラハラして心ここにあらずになってしまいますが、そこも含めて恋愛の楽しさなのかもしれないです。